ガイド

外国人雇用の始め方

外国人採用は「制度名を先に決める」のではなく、3つのステップで順番に整理すると迷いません。初めての担当者が全体像をつかめるよう、流れとポイントをまとめました。

最終更新日: 2026-04-02

Conclusion First

先に結論: 3つのステップ

制度名を覚える前に、この順番で整理する

1

就労可否の確認

在留カードで働けるか確かめる

2

在留資格の選定

業務内容に合う制度を選ぶ

3

届出・更新の見込み

採用後の届出と期限を把握する

この3ステップは、特定技能でも技術・人文知識・国際業務でも共通です。制度ごとの違いはステップ2で分岐します。

Before You Start

最初に整理すること

3つの軸で自社の状況を整理する

軸 1

現場人材か、専門職か

製造・建設・介護・外食などの現場業務なら特定技能が中心です。エンジニア・通訳・マーケティングなどのオフィス業務なら技術・人文知識・国際業務が候補になります。

軸 2

留学生採用か、海外採用か

国内の留学生を採用する場合は在留資格の変更手続きが必要です。海外から呼び寄せる場合は在留資格認定証明書の交付申請から始まり、時間がかかります。

軸 3

支援体制の有無

特定技能では、生活支援や相談対応などの支援計画が義務です。自社で体制を組めない場合は登録支援機関への委託が必要になります。

1

Step 1

就労可否の確認

候補者がすでに日本で働ける状態か確かめる

在留カードで確認する項目

候補者が国内にいる場合は、在留カードの原本を確認します。確認すべきポイントは3つです。

在留資格

就労が認められている資格か。「留学」「家族滞在」などは原則就労不可。

在留期限

期限が切れていないか。切れている場合は雇用できない。

就労制限の有無

カード表面に「就労制限なし」「就労不可」などの記載がある。裏面の資格外活動許可も確認。

海外にいる候補者の場合

候補者が海外にいる場合は、在留カードがまだ存在しません。企業が代理で「在留資格認定証明書交付申請」を行い、許可が下りたあとに候補者がビザを取得して来日する流れになります。この手続きには通常1〜3か月かかるため、入社予定日から逆算して早めに動く必要があります。

在留資格を確認せずに雇用すると、不法就労助長罪(3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金)に問われる可能性があります。在留カードの確認は採用プロセスの最初に行ってください。

2

Step 2

在留資格の選定

業務内容に合う制度を選ぶ

業務内容から逆引きする

「どの在留資格を取ればいいか」は、制度名ではなく業務内容から考えます。以下は代表的な対応関係です。

業務内容 主な在留資格 備考
製造・建設・介護・外食 等 特定技能 分野ごとに試験合格が必要
エンジニア・通訳・企画 等 技術・人文知識・国際業務 学歴・実務経験の要件あり
企業内の転勤 企業内転勤 海外拠点から日本拠点への異動
高度な専門性 高度専門職 ポイント制で70点以上

迷ったときの判断基準

現場作業を含む場合

特定技能が候補。ただし対象分野に該当するか確認が必要です。対象分野でなければ技能実習(育成就労)を検討します。

デスクワーク中心の場合

技術・人文知識・国際業務が候補。業務内容と学歴・経歴の関連性が審査のポイントになります。

業務内容と在留資格の組み合わせを詳しく比較したい場合は、ケース別ガイドで自社に合うパターンを確認できます。

3

Step 3

届出・更新の見込み

採用後に発生する届出と更新スケジュールを把握する

採用時に必要な届出

外国人を雇用したら、日本人の入社手続きに加えて、外国人固有の届出が必要です。

届出 届出先 期限
外国人雇用状況届出 ハローワーク 翌月10日まで
雇用保険 資格取得届 ハローワーク 翌月10日まで
社会保険 資格取得届 年金事務所 入社から5日以内

在留期間の更新

在留資格には期限があり、継続して雇用する場合は在留期間更新許可申請が必要です。期限の3か月前から申請でき、審査には2週間〜1か月程度かかります。

更新を失念すると不法滞在になります。在留期限の一覧表を作成し、期限の4か月前にアラートを設定する運用を推奨します。

特定技能の場合の追加届出

特定技能では、四半期ごとの定期届出や支援実施状況の報告が義務付けられています。通常の在留資格よりも届出の負担が大きいため、管理体制を事前に整えておく必要があります。

届出の詳細と時系列チェックリストは、届出・手続き一覧で確認できます。

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