特定技能

特定技能の試験ガイド -- 日本語試験・技能試験の種類と受験方法まとめ

特定技能の在留資格を取得するには、日本語試験と分野別の技能試験への合格が必要です。試験の種類、受験方法、免除条件を整理し、企業が候補者に案内すべきポイントをまとめます。

日本語試験 JFT-Basic / JLPT N4
技能試験 分野ごとに異なる
実施場所 国内 + 海外
免除 技能実習2号修了者等

最終更新日: 2026-04-03

Conclusion

特定技能1号には「日本語 + 技能」の2つの試験合格が必要

技能実習2号修了者は両方免除される

特定技能1号の在留資格を取得するには、原則として「日本語能力に関する試験」と「分野別の技能試験」の2つに合格する必要があります。

ただし、技能実習2号を良好に修了した方は両方の試験が免除されます。企業としては、候補者がどのルートで特定技能を取得するかを早期に把握し、必要な試験への準備を支援することが採用成功の鍵です。

特定技能制度の全体像は「特定技能とは」で、分野別の詳細要件は「分野別の要件」で確認できます。

Overview

試験の全体像

2種類の試験が必要

試験の種類 目的 選択肢
日本語能力試験 日常生活・業務に必要な日本語能力の確認 JFT-Basic または JLPT N4以上
分野別技能試験 各分野で求められる技能水準の確認 分野ごとに指定された試験

介護分野のみ、上記に加えて「介護日本語評価試験」の合格も必要です。介護現場で使う専門用語の理解を確認する試験です。

Japanese Exam

日本語試験の種類と違い

JFT-Basic と JLPT N4 のどちらでもよい

JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)

実施主体 独立行政法人 国際交流基金
試験形式 CBT(コンピュータ方式)。結果は即日判定
合格基準 総合スコア200点以上(250点満点)
実施頻度 年間を通じて随時実施(国内・海外)
実施国 日本国内のほか、東南アジア・南アジアを中心に多数の国で実施
メリット 受験機会が多く、結果が早い。JLPTの受験が間に合わない場合に有利

JLPT N4以上(日本語能力試験)

実施主体 独立行政法人 国際交流基金 / 日本国際教育支援協会
試験形式 ペーパーテスト(マークシート方式)
合格基準 N4以上に合格(特定技能1号の場合)
実施頻度 年2回(7月・12月)
実施国 世界約90の国・地域で実施
メリット 国際的な認知度が高い。N3以上を持っていれば日本語力のアピールにもなる

どちらを受けるべきか?

特定技能の要件としてはどちらでも同等です。JLPTは年2回しか実施されないため、採用スケジュールに余裕がない場合はJFT-Basicが現実的です。すでにJLPT N4以上を持っている候補者なら追加の日本語試験は不要です。

Skills Exam

分野別技能試験

分野ごとに実施主体・形式・頻度が異なる

技能試験は各分野の業所管省庁が定める試験です。試験の実施主体、形式、スケジュールは分野ごとに異なります。以下に主要分野の試験情報を整理します。

分野 試験名 形式 備考
介護 介護技能評価試験 CBT 別途、介護日本語評価試験も必要
建設 建設分野特定技能1号評価試験 CBTまたはペーパー 業務区分ごとに異なる試験
飲食料品製造 飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験 CBT OTAFF実施
外食業 外食業特定技能1号技能測定試験 CBT OTAFF実施
宿泊 宿泊業技能測定試験 CBTまたはペーパー 宿泊業技能試験センター実施
農業 農業技能測定試験 CBT 耕種農業と畜産農業で分かれる
ビルクリーニング ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験 実技 + 学科 実技試験を含む
素形材・産業機械・電気電子 製造分野特定技能1号評価試験 CBT 業務区分ごとに異なる試験

試験のスケジュールや申込方法は、出入国在留管理庁の「特定技能に関する試験情報」ページで分野ごとに確認できます。試験実施団体のサイトへのリンクも掲載されています。

Exemptions

試験が免除されるケース

技能実習2号修了が最も多い免除ルート

ケース 日本語試験 技能試験
技能実習2号を良好に修了 免除 免除(同一分野の場合)
技能実習3号を修了 免除 免除(同一分野の場合)
すでに特定技能の試験に合格済み 合格済みなら不要 合格済みなら不要

技能実習の職種・作業と特定技能の分野の対応関係は、出入国在留管理庁が公表する対応表で確認できます。対応していない職種から移行する場合は、技能試験の合格が必要です。

「良好に修了」とは、技能実習を計画どおりに2年10か月以上修了していることを指します。技能検定等の合格は要件ではありませんが、評価調書等で良好な修了を証明する必要があります。

Employer Support

企業が候補者にできるサポート

試験対策の支援が採用成功率を上げる

試験スケジュールの確認と共有

海外在住の候補者の場合、受験可能な国・都市と試験日程を事前に調べて共有します。JFT-Basicは随時実施ですが、技能試験は分野によって実施頻度が少ないため、早めの確認が重要です。

学習教材の案内

JFT-Basicは国際交流基金の公式サイトにサンプル問題があります。技能試験も多くの分野で試験実施団体がテキストや過去問を公開しています。候補者にこれらの情報を整理して渡すだけでも準備の助けになります。

受験費用の支援

試験の受験料は分野により異なりますが、数千円〜1万円程度です。海外での受験の場合は渡航費用もかかります。採用に至った場合の費用負担方針をあらかじめ決めておくとスムーズです。

Summary

まとめ

候補者の状況に応じた試験ルートを確認する

特定技能1号の取得には日本語試験(JFT-BasicまたはJLPT N4以上)と分野別技能試験の合格が必要ですが、技能実習2号を良好に修了していれば両方とも免除されます。

候補者が試験ルートで取得する場合は、JFT-Basicの方が受験機会が多く柔軟に対応できます。技能試験は分野によって実施頻度が異なるため、採用計画の早い段階で試験スケジュールを確認してください。

特定技能の受入れ全体の流れは「特定技能とは」、登録支援機関の選び方は「登録支援機関の選び方と費用相場」で確認できます。

特定技能の受入れ準備を進める

試験合格後の手続きや支援体制の整備についてはこちら。